探してみよう!春の草花

2023-03-10 19:20 | by 富澤(主担) |

 3月に入り、一気に春めいてきました。気温が20を超える日も増え、花粉症の身には辛い季節でもありますが、色鮮やかな花々や、新芽の気配に、心も浮き立ちます。
 絵本のなかにも、春を感じさせてくれるものが少なからずあります。題名や本文に「春」の文字がなくとも、具体的な花の名前が登場したり、絵から季節を想像できたりするものもあることに気づいたので、展示を作成してみました。








例えば、

ポスターに使用したイラストに描かれている「コデマリ」が登場するのが、
『サラダとまほうのおみせ(やなぎむらのおはなし)』カズコ・G・ストーン∥作、福音館書店、1997)です。「やなぎむら」にできた「サラダとまほうのおみせ」の店主、いもむしのモナックさんが、ちょうちょになって引っ越して、結婚式の招待状を村に送ってきたので、村のみんなで出かけることにします。その道の途中に、コデマリの花のトンネルがあって、強い風で吹雪のように散った花びらに、みんなが埋まってしまうシーンがあります。


全編、しりとりで進行する『こぶたたんぽぽぽけっととんぼ』(馬場 のぼる∥作、こぐま社、1990)には、「菜の花」が、









アメリカ南部、テキサス州の州花「ブルーボンネット」の由来について、先住民「コマンチ族」の伝説に基づき、絵本にした
『青い花のじゅうたんーテキサス州のむかしばなし』(トミー・デパオラ∥再話・絵/いけだ さとる∥訳)と、











「世の中を、もっとうつくしくする」ことを目指した、一人の女性の豊かな人生を描いた、
『ルピナスさんー小さなおばあさんのお話』(バーバラ・クーニー∥さく/かけがわ やすこ∥やく、ほるぷ出版、1987)には、後者のタイトルにも入っている「ルピナス」が、






『いっすんぼうし(日本傑作絵本シリーズ)』(いしい ももこ∥ぶん/あきの ふく∥え、福音館書店、1980)では、都に上る旅の途中で、一寸法師がアリに道をたずねると「たんぽぽよこちょう、つくしのはずれ」と教えてくれます。また、一寸法師が仕える大臣のお姫様は、爛漫の「桜」の花の下、清水寺にお参りに行って、鬼に襲われることに。春の空気が絵本全体に満ちています。





なかなか楽しかったので、雨や花粉を避けたいときは、植物図鑑を片手に、また絵本の中に散歩に出かけるつもりです。

▼具体的な花の名前が登場しなくても、春を感じる絵本のコーナーも作りました。







※お花のイラストは、以下のサイトからお借りしました。
サイト名:イラスト緑花
URL:illust-ryokka.jp
(東京学芸大学附属大泉小学校 司書 富澤佳恵子)

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