みんなのおすすめ~中学生のお気に入り~

2023-01-16 13:45 | by 中村(主担) |

 昨年11月、本校の有志生徒3名が筑波大学附属駒場中・高等学校を訪れ、授業の一貫でおこなわれたビブリオバトルに参加させていただきました。筑駒さんと渋谷教育学園幕張中学校・高等学校さん、そして本校の3校で、中1から高1の合わせて11人のバトラーが熱い戦いを繰り広げました。
 ルース・ベネディクト『菊と刀』(講談社学術文庫ほか)や福岡伸一『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)といったノンフィクションから、谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』のような文豪作品まで、実に幅広いジャンルの興味深い本たちが紹介されました。そして皆さんプレゼンがとても上手!どの本もぜひ読んでみたい!もっと話を聞いていたい!と思わせる発表でした。

 さて、本校の図書委員会は例年12月に、複数の国立大学附属中学校の図書委員生徒さんたちと交流会をおこなっています。感染症がなかなか収束せずコロナ禍以前のような形でイベントを催すことが難しい中で、ある年はオンライン開催、ある年は人数を制限するなどして、交流を絶やさないように各校の司書さん方がご尽力くださっています。
 今年度はお茶の水女子大学附属中学校を会場に、4校の図書委員生徒が年末に集まり、お薦め本や各校の図書館を紹介し合ったり、課題解決に向けた意見交換をおこなったりしました。よその学校の図書館を見学できるのも楽しみの一つです。どの学校の生徒さんも本が好き、図書館が好きという思いがよく伝わってきて、素敵な笑顔で交流を深める様子に心が温かくなりました。


 11月・12月の2回に渡る他校との交流でそれぞれ生徒さんたちから紹介された本を、現在メディアセンターで紹介しています。さらにこの冬休み、本校図書委員がポプラ社の電子書籍「Yomokka!」からセレクトした1冊でPOPを制作したので、そちらも併せて展示しています。
 自分と近い年齢・立場の人が紹介する本は、より関心を持って手に取れるようです。自分だけでは出会えなかった本との出会いを、みんなのお薦めを通して味わってほしいと思います。



 (東京学芸大学附属竹早中学校 司書 中村誠子)

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