斉藤倫さんの絵本で元気に!

2020-04-06 13:13 | by 松岡(主担) |

 今月は斉藤倫さんの作品の中からこの時期おすすめの絵本を2冊紹介します。読み聞かせにはもちろん、家で過ごすときにお子さんと一緒に読むのもおすすめです。

 1月にデータベース開設10周年を記念して、福音館書店と東京学芸大学附属学校司書部会との共催で行われたイベント(リンクはこちら)でお話をしてくださった詩人の斉藤倫さん。イベントでの話題の中心となった『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』(通称『ゆびぱち』)(福音館書店)の他、多数の絵本や児童書を出版されています。
 
 1冊目は







『はるとあき』
斉藤倫、うきまる/著 吉田尚令/絵
小学館

 はる なつ あき ふゆ 四季の中で出会うことのない二人が手紙をやりとりしてお互いの季節を想う素敵な絵本です。はるはなつに手紙を託し、あきはふゆに手紙を託します。手紙に書かれている風景は同じ場所なのに季節によって違い、季節の移り変わりが物語の中で美しく描かれています。

 2冊目は新感覚の言葉遊びが楽しめる絵本です。







『まちがいまちにようこそ』
斉藤倫、うきまる/さく 及川賢治/え
小峰書店

 ひっこしてきた新しいまちは「まちがいまち」。まちがいまちにはまちがいがいっぱい!なのに楽しい!「あなばたけ」が広がっていたり、「えんぴつ」が屋根の上に立っていたり…。まちがっているのになぜかわくわくしてきて、読み終わるころにはまちがいまちが好きになってしまう絵本です。
 著者の斉藤倫さんが「だじゃれじゃないんですよ!」とお話されていたのが印象的でしたが、おっしゃるとおりだじゃれとは違う、新しいジャンルの言葉遊びの絵本です。

 日々変化する状況に心身ともに疲れてしまいがちですが、ほっとしたり、笑ったり、本からパワーをもらって元気に過ごしたいものです。

(東京学芸大学附属小金井小学校 司書 松岡みどり)
 

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