あなたにとって、平和とは?

2019-11-10 00:11 | by 岡島(主担) |

 6年生によみきかせした本を紹介します。
 この本は、ノーベール平和賞受賞者の12人をとりあげ、生き方やそれぞれの平和に対しての考えが書かれています。絵も美しく、文章もわかりやすく、地図や年表・ことばの説明・受賞者のことがもっと詳しくわかる本のリストも掲載されています。
 それぞれの平和の思いを知り、子どもたちといっしょに平和について考えました。

『PEACE AND ME わたしの平和』ノーベル平和賞12人の生き方
アリ・ウィンター 文 ミカエル・エル・ファティ 絵  中井はるの 訳
かもがわ出版













「平和とは困っている人を助けること (赤十字を作ったジャン・アンリ・デュナン)・だれもに住む家があること(フリチョフ・ナンセン)・人に生きるための技術をあたえること(ジェーン・アダムズ)・だれひとり、おなかをすかせることがないようにすること(ジョン・ボイド・オア)・すべての人びとが平等であること(キング牧師)・苦しい立場にいる人たちを思いやること(マザー・テレサ)・人をゆるす方法をみつけること(ツツ牧師)・すべての民族を認めること(リゴベルタ・メンチュウ)・だれもがもつ権利を大切にすること(ネルソン・マンデラ)・声なき人の声をきくこと(シーリーン・エバーディ)・環境をまもること(ワンガリ・マータイ)・どの子も学校にいけるようになること(マララ・ユスフザイ)」

 子どもたちは、マララ・ユスフザイさんのページに釘付けになっていました。
5年のときに『ワンガリ・マータイとケニアの木々』 ドナ・ジョーナポリ 鈴木出版を読み聞かせしたので、ワンガリ・マータイさんのページでは「知っている」と声をあげていました。

子どもたちの感想は、
「平和とはみんなが最高の人生(幸せ)をおくれることだと思います。」女子
「12人ひとりひとりの考え方は違うけれど、共通点が必ずあるからいいなと思いました。」女子
「ぼくの平和は、みんなが自由に好きなことができて、みんながみんなのことを大切に思うことだと思います。」男子
「ぼくが一番良いなと思ったことは、平和とは食事が大事だということです。」男子「ぼくはサッカーをやっていて、下手だからばかにされたけど、この本を読んで勇気づけられました。」男子
「あまり知らないノーベル平和賞を興味を引くようなわかりやすい文章で楽しめました。」「私にとって平和とは、一人一人が自分に自信をもてることだと思います。」女子
「自分の印象に残った平和の言葉は「環境を守ること」砂漠化を食い止めた行為の始まりが、たった一つの小さな心がけが大きな成果を生み出したからです。」男子
「すばらしい人たちの取り組みを本で伝えてくれなかったら自分たちは知らなかったので、すごくためになりました。」女子
「平和について色々考えることができました。マザーテレサさんがみんなのことを考えた平和だっだのでいいなと思いました。」女子
「私が印象に残った人はジョン・ボイドさんで、いつも給食でジュースでなく牛乳なのか疑問に思っていたがジョン・ボイドさんのおかげだと知ることができて良かったです。」
「おなかいっぱいすべての人がたべられることというのが、私たちの給食の牛乳につながっていてびっくりしました。12人はみんな自分よりも他人のことを考えていて、自分の身に危険がせまっても、戦う姿勢が同じでとても感動しました。」女子

 感想が多く載せきれませんでしたが、子どもたちの知的好奇心を刺激し、心に残る素晴らしい本でした。

  次の図書の時間には、『危険なジェーンとよばれても』 スザンヌ・スレード文   アリス・ラターリー 絵  岩崎書店の本を読みました。
『PEACE AND ME わたしの平和』で紹介されている12人のうちのひとりです。病気と戦いながらも、貧しい人達の為に力を尽くしたジェーン・アダムズのお話です。

 この後、他の伝記やマザーテレサさんやマララ・ユスフザイさんの本が借りられ、読書の幅が広がり嬉しいです。
(東京学芸大学附附属竹早小中学校 司書  岡島 玲子)

 














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