秋に読みたいおはなし
2020-11-09 09:12 | by 松岡(主担) |
読書の秋、本校も11月は毎年「読書月間」でいつもより本を多く借りられたり、読書の時間をもうけたりとより本に親しむ1か月間となっています。
季節に合った読み聞かせの絵本はたくさんあります。今月おすすめするのはこちらの1冊です。
『いもさいばん』
きむらゆういち/文 たじまゆきひこ/絵
講談社 2016
おじいさんが畑で育てたおいもが夜の間にこっそり盗まれてしまった。おじいさんはあれこれと策をたてるけれどおいもはどんどんへるばかり。いもどろぼうをつかまえようと畑でまちぶせしていたおじいさんは、真夜中においもをかかえて走るイノシシ一家を見つける。「いもどろぼうめ!」と問い詰めると次々と山の動物たちが現れて、山のものをひとりじめする人間の方がどろぼうだ!と主張する。いもどろぼうは動物たち?それとも人間?
季節に合った読み聞かせの絵本はたくさんあります。今月おすすめするのはこちらの1冊です。
『いもさいばん』
きむらゆういち/文 たじまゆきひこ/絵
講談社 2016
おじいさんが畑で育てたおいもが夜の間にこっそり盗まれてしまった。おじいさんはあれこれと策をたてるけれどおいもはどんどんへるばかり。いもどろぼうをつかまえようと畑でまちぶせしていたおじいさんは、真夜中においもをかかえて走るイノシシ一家を見つける。「いもどろぼうめ!」と問い詰めると次々と山の動物たちが現れて、山のものをひとりじめする人間の方がどろぼうだ!と主張する。いもどろぼうは動物たち?それとも人間?
畑のおいもをめぐって人間と動物それぞれの立場で考えることができる絵本です。読んでいくうちに答えが一つではなく、色々な思いが浮かんできます。
たじまゆきひこさんのダイナミックなタッチの挿絵は遠目がきくので読み聞かせにもぴったりです。また、きむらゆういちさんの文章は動物の気持ちを代弁しているかのようで、前半にいもどろぼうをつかまえようとするおじいさん(人間)の気持ちに共感しながらも後半の動物たちの主張に「それもそうだな」と聞き入ってしまいます。
新型コロナウイルスにより生活様式が様変わりし、学校図書館でも様々な工夫をしながら感染症予防の対策をとりながら開館をしている日々かと思います。
本校の学校図書館ではこれまで間仕切りで2部屋だったところの仕切りを外し、間隔を大きくとって本を読める場所を確保しています。そのため、子どもたちが密にならない空間として読書や調べものにも利用できる場所となっている一方で、子どもたちが分散して座るために読み聞かせには不向きなこともあり、図書の時間中は読み聞かせの実施ができていない状況です。
とはいっても校内で読み聞かせがまったくないというわけではなく、プロジェクタを利用して絵本を拡大して読み聞かせをしたり、少人数のグループに読み聞かせをしたり、教室で子どもたちに読む本を選んだりと先生方も工夫をしながら子どもたちに本を届けてくださっています。
答えは一つではないので、これからも今できることをやりながら次にできることを考え前進していきたいものです。
(東京学芸大学附属小金井小学校 司書 松岡みどり)