平和な未来を

2017-05-02 20:07 | by 渡辺(主担) |

 毎年5月には、3日の憲法記念日にちなんで憲法関係の本の展示をしています。憲法が制定されて70年。不安定な国際情勢のさざ波が、この先どのように広がっていくのか気になるところです。
今月ご紹介する絵本は4月30日に発行されたばかりの
『だれのこどももころさせない』西郷南海子文、浜田桂子絵、かもがわ出版)です。
この絵本ができるきっかけとなったのは、著者の西郷さんの4歳になるお子さんが「きょうのよる、せんそうにならない?」と聞いてきたことだそうです。日本で暮らしている私たちは、寝ているうちに爆撃で死んでしまうかともしれないと思うこともなく過ごしていますが、世界には安心して眠ることすらできずに暮らしている子どもたちが大勢います。

この絵本には、さまざまな国の子どもたちが描かれています。しかし、カラフルな色の服を着て走り回る子どもたちを、木の上から眺めている子どもたちの姿は白黒で描かれています。すでに戦争の犠牲となった多くの子どもたちを象徴しているのでしょうか。文字も少ない絵本ですが、むしろ中高生や大人と一緒に読み深めたい絵本です。(東京学芸大学附属国際中等教育学校:渡辺 有理子)

次の記事 前の記事