保護者によるおはなし会

2019-03-10 14:35 | by 岡島(主担) |

 当校では、学期に一回保護者によるおはなし会があります。紙芝居やブラックパネル・絵本とテーマや趣向を凝らして、子どもたちや職員を楽しませくれます。
3学期はどの学年も思いをこめた本を選び、子どもたちにエールを送っていました。
今回のプログラムは
6年生
『ロバのシルベスターとまほうの小石』  ウィリアム・スタイグ  評論社
 親子の絆を描いた絵本です。ロバのシルベスターはある雨の日に、赤いビー玉のような小石をみつけました。その石はまほうの小石で、家に帰る途中ライオンに出会い、慌てて「ぼくは岩になりたい」というと、ほんとうに岩になってしまいました。シルベスターは元に戻れなくなってしまいます。











『はじまりの日』  ボブ・ディラン 岩崎書店
5年生
『たったひとつの』  えざきみのる あすなろ書房
しあわせとは何か考える本です。
『まどさんからの手紙  こどもたちへ』  まどみちお 講談社
 まどみちおさんから、ふるさとの小学校のこどもたちへ送られた手紙です。1994年5月のことです。「私はもう84歳のとしよりです。どんなにがんばってもたいしたことはできません。でもみなさんは違います。みなさんが今全速力をあげれば、できないことはありません。毎日を無駄にしないで元気いっぱいやってください。苦しいこと辛いこともあるでしょうが、ひとつずつかたづけてのりこえていくとき、こんなにうれしい楽しいことはないのです。それをくりかえしているうちに、みなさんは自分のなりたい大人、大好きな大人になるのです。地球全体を救ってほしいのです。どんな小さいことでも全力をあげてやる習慣をつけるのが一番大切です。小学生はうまれてはじめての学校でたった1回きりのすばらしいときです。すっごい「とき」です。全力をあげてがんばって、全力をあげて楽しんでください。」
4年生
『ことばのかたち』  おーなり由子 講談社
『ぜつぼうの濁点』  原田宗典   教育画劇
3年生
『せかいでさいしょのポテトチップス』 アン・ルノー    BL出版











 アメリカニューヨーク州スプリングスで実在したレストランのポテトチップ誕生の話です。
お客さんのわがままな注文にこたえているうちに、おいしいポテトチップができました。

『たんぽぽ』  平山和子  福音館書店
2年生
『ともだちや』 内田麟太郎 偕成社
『おひゃくしょうさんとだんご』紙芝居
1年生
『おばけのてんぷら』  せなけいこ ポプラ社
『これは て』  五味太郎  岩崎書店
ブラックパネル「うれしいひなまつり」

 卒業するこどもたちへの思い、クラス替えをするにあたり、きつい言葉を口にする子どもたちへの思い、保護者の皆さんは絵本の選定から練習を重ねて、会をひらいています。
子どもたちの感想
 色んな言葉を口にしていたが、言葉が絵に見えたら、自分の口から出す言葉に気をつけたい。温かい言葉を使いたい。
 
6年男子は、親の深い絆を感じ、今まで育ててくれたことに感謝したいと。保護者の目もうるんでいました。

5年女子は、「まどさんからのメッセージしっかり受けとめました。最上級になりますが、一生懸命生きたいです。」

 子どもたちは、素直な感想をよせ、恥じたり、照れたりせず、自分の想いと感謝の気持ちを伝えていました。聞いていた私も心があつくなり、感性の豊かな子どもたちをはぐくめるようでありたいと思いました。
(東京学芸大学附属竹早小中学校司書  岡島玲子)


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