お知らせ
〜お知らせ〜
「みんなで学ぼう!学校司書講座2024」のおしらせ→9月7日の研修に参加された方は、アンケートへのご協力をお願いいたします。
「ここは図書館だよ。なんでおしゃべりしないの?」(8月21日のオンラインイベント「公共図書館から学ぶ」の動画を見ることができます。)
「令和5年度文科省事業報告会 みんなで使おう!学校図書館Vol.15」の視聴を希望する方は、 ココからお申し込みください。尚、報告会を視聴されましたら、アンケートにご協力ください。
なお、当日のQ&Aにいただきました質問の回答は、活かそう司書のまなびに掲載しました。
令和4年度文科省事業報告会「みんなで使おう!学校図書館 Vol14」→録画視聴申し込みフォーム
2020年11月5日に、「学校図書館の検索のイマ!Part2」に参加しました。現在録画配信→ こちら。
新着案内
「今月の学校図書館」は 東京大学教育学部附属中等教育学校です。
「読書・情報リテラシー」は「新書を知ろう!」です。
「授業と学校図書館」は、関西学院中学部の読書科」について執筆いただきました。
授業実践事例:教科別目次
授業に役立つ学校図書館活用データベース:事例検索
コンテンツ詳細
管理番号 A0060
校種 小学校
教科・領域等 図工美術工芸書道
単元 題材名:『ここにいるよ』 (身近な材料や場所の特徴から意味をつくり,物語を表す活動)
対象学年 高学年
活用・支援の種類 資料情報提供、資料提供
図書館とのかかわり
(レファレンスを含む) 日常的な風景で、さりげなくて、かつ、ストーリ性のある写真集や絵本はないか。(小5)
授業のねらい・協働に
あたっての確認事項 普段から、校内の日常の風景から「顔」を見つけたり、自分の作品を校内のお気に入りの場所において撮影したりしている図工の活動を目にしているので、そのような活動の延長と考えればよいかということを確認した。
提示資料 神岡学氏の作品
(児童作品は 指導案に中に組込)
『ここにいるよ』 神岡学 ダイヤモンド社 1999年 ISBN:978-4478950371
目と口が丸と棒で簡単に描かれているにもかかわらず、愛嬌のある顔にみえる小石が、石ころの間にいたり、草むらにいたり……。あちたこちらに場所を移して、写真に写つる風景と、さりげない一言が小石の気持ちや存在を際立たせている。写真集なのか写真絵本なのか、物語詩のようでもあり…。(中山)
『空になるとき 生まれかわった流木たちⅡ』 神岡学 ダイヤモンド社 1997年 ISBN:978-4-478-95027-2
木でできた「ひとたち」が様々な自然や生き物と出会う物語として、写真で構成された3巻のうちの第二巻。「流木のように静かでやさしく」自然を眺める眼差しは、ぜひ子どもたちに培いたい感性でもある。一枚の写真を眺め、作者の短いコメントから異空間に誘われる表現は、詞と絵画をいっぺんに味わえる世界である。(立川)
『ぱるるん ぼくは ヘリコプ太』 神岡学 講談社 2003年 ISBN:978-4063661040
主人公の小さな「ヘリコプ太」が旅して友達を見つける物語で、幼児にも楽しめる。しかし、自然の風景写真に主人公のシールを貼って物語を読み手がつくる構成は、児童の造形的な意味づくりに限りなく近い。また、様々なモノや自然と出会う場面には、「色や形」に注目したセリフが盛り込まれていて楽しい。(立川)
参考資料(含HP) http://www.k-museum.jp/
参考資料リンク http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142288
ブックリスト 神岡学の本 2011.xls
キーワード1 日常風景
キーワード2 物語
キーワード3 出会い
授業計画・指導案等 ここにいるよ指導案.pdf
児童・生徒の作品 http://
授業者 立川泰史
授業者コメント ありふれた日常を見つめ直すという『ここにいるよ』の著者のまなざしは,そのまま子どもの学習活動として展開できる内容だと直感した。普段の図工の学習活動を見ている司書だからこそ選び出せる本だったのだと思う。内容を活動化するだけでなく、著者本人との「出会い」を構想・実現できたことが子どもの学習経験をさらに意味深くした。子どもたちは、小石でつくった主人公を様々な場所に置きながら神岡氏の手法から学んだ物語づくりを経験する。ありふれた場所の特徴を見いだして想像を広げることは、多様な見方や感じ方を表現に落とし込む作家の工夫を味わい直す体験になったようだ。また、こうした活動を神岡氏本人を交えて語り合うことを通して、表現文化とのアクチュアルな「出会い」が果たせた気がする。
参照:立川泰史「図画工作科における「文化的資源」の教材化に関する考察―生活世界の今をつくる「ひと・こと」との出会いを中心に」『教材学会』22,2011,p31‐39
司書・司書教諭コメント 「先生、ここ(本棚)を写しにきました。」とカメラを持って、図工の時間の子どもたちが図書館内にもやってくる。聞けばお気に入りの場所に自分の作品をおいてカメラに収める課題だという。見ると、外の池にも、階段にも。顔にみえる風景を撮ってくるとかいう課題も聞いた。そんな立川先生の授業が、自分にとって、なにかなじみのあるような気にさせられていたのだが、この教材探しのレファレンスを受けた時に、あの本だ!と某公共図書館の棚に飾ってあった本の表紙の画像がはっきりと浮かび上がった。
しかし、その後が大変だった。書名も著者名も全く覚えていない。その公共図書館のホームページをみて、当時の購入リストや、想定される分類一覧とかを見たが、出てこない。引っ越しをしているので、その図書館には遠くて行けない。結局表紙画像の記憶から「小石 写真 物語」と3語を検索エンジンにかけて出てきたサイトを順番に見ていったところ、ようやく見つけることができた。ヤングアダルト向きの癒し系図書として記憶に残っていたのだが、こんなに素敵な授業になるとは驚きだった。さりげない本音がこの本のポイントだろう。
今まで受けた中で、もっとも難しいレファレンスといえる。その後、入手可能な著者の本をすべて購入。中学年・高学年ともに評判で、よく借りられている。
追記:国立国会図書館レファレンス協同データベース 事例A0060 として、転載しました。
http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142288
情報提供校 東京学芸大学附属小金井小学校
事例作成日 2011.2.19 実践日2008.11.15
事例作成者氏名 中山美由紀
記入者:中山(主担)
カウンタ
2513893 : 2010年9月14日より
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「令和5年度文科省事業報告会 みんなで使おう!学校図書館Vol.15」の視聴を希望する方は、 ココからお申し込みください。尚、報告会を視聴されましたら、アンケートにご協力ください。
なお、当日のQ&Aにいただきました質問の回答は、活かそう司書のまなびに掲載しました。
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「授業と学校図書館」は、関西学院中学部の読書科」について執筆いただきました。
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管理番号 A0060
校種 小学校
教科・領域等 図工美術工芸書道
単元 題材名:『ここにいるよ』 (身近な材料や場所の特徴から意味をつくり,物語を表す活動)
対象学年 高学年
活用・支援の種類 資料情報提供、資料提供
図書館とのかかわり
(レファレンスを含む) 日常的な風景で、さりげなくて、かつ、ストーリ性のある写真集や絵本はないか。(小5)
授業のねらい・協働に
あたっての確認事項 普段から、校内の日常の風景から「顔」を見つけたり、自分の作品を校内のお気に入りの場所において撮影したりしている図工の活動を目にしているので、そのような活動の延長と考えればよいかということを確認した。
提示資料 神岡学氏の作品
(児童作品は 指導案に中に組込)
『ここにいるよ』 神岡学 ダイヤモンド社 1999年 ISBN:978-4478950371
目と口が丸と棒で簡単に描かれているにもかかわらず、愛嬌のある顔にみえる小石が、石ころの間にいたり、草むらにいたり……。あちたこちらに場所を移して、写真に写つる風景と、さりげない一言が小石の気持ちや存在を際立たせている。写真集なのか写真絵本なのか、物語詩のようでもあり…。(中山)
『空になるとき 生まれかわった流木たちⅡ』 神岡学 ダイヤモンド社 1997年 ISBN:978-4-478-95027-2
木でできた「ひとたち」が様々な自然や生き物と出会う物語として、写真で構成された3巻のうちの第二巻。「流木のように静かでやさしく」自然を眺める眼差しは、ぜひ子どもたちに培いたい感性でもある。一枚の写真を眺め、作者の短いコメントから異空間に誘われる表現は、詞と絵画をいっぺんに味わえる世界である。(立川)
『ぱるるん ぼくは ヘリコプ太』 神岡学 講談社 2003年 ISBN:978-4063661040
主人公の小さな「ヘリコプ太」が旅して友達を見つける物語で、幼児にも楽しめる。しかし、自然の風景写真に主人公のシールを貼って物語を読み手がつくる構成は、児童の造形的な意味づくりに限りなく近い。また、様々なモノや自然と出会う場面には、「色や形」に注目したセリフが盛り込まれていて楽しい。(立川)
参考資料(含HP) http://www.k-museum.jp/
参考資料リンク http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142288
ブックリスト 神岡学の本 2011.xls
キーワード1 日常風景
キーワード2 物語
キーワード3 出会い
授業計画・指導案等 ここにいるよ指導案.pdf
児童・生徒の作品 http://
授業者 立川泰史
授業者コメント ありふれた日常を見つめ直すという『ここにいるよ』の著者のまなざしは,そのまま子どもの学習活動として展開できる内容だと直感した。普段の図工の学習活動を見ている司書だからこそ選び出せる本だったのだと思う。内容を活動化するだけでなく、著者本人との「出会い」を構想・実現できたことが子どもの学習経験をさらに意味深くした。子どもたちは、小石でつくった主人公を様々な場所に置きながら神岡氏の手法から学んだ物語づくりを経験する。ありふれた場所の特徴を見いだして想像を広げることは、多様な見方や感じ方を表現に落とし込む作家の工夫を味わい直す体験になったようだ。また、こうした活動を神岡氏本人を交えて語り合うことを通して、表現文化とのアクチュアルな「出会い」が果たせた気がする。
参照:立川泰史「図画工作科における「文化的資源」の教材化に関する考察―生活世界の今をつくる「ひと・こと」との出会いを中心に」『教材学会』22,2011,p31‐39
司書・司書教諭コメント 「先生、ここ(本棚)を写しにきました。」とカメラを持って、図工の時間の子どもたちが図書館内にもやってくる。聞けばお気に入りの場所に自分の作品をおいてカメラに収める課題だという。見ると、外の池にも、階段にも。顔にみえる風景を撮ってくるとかいう課題も聞いた。そんな立川先生の授業が、自分にとって、なにかなじみのあるような気にさせられていたのだが、この教材探しのレファレンスを受けた時に、あの本だ!と某公共図書館の棚に飾ってあった本の表紙の画像がはっきりと浮かび上がった。
しかし、その後が大変だった。書名も著者名も全く覚えていない。その公共図書館のホームページをみて、当時の購入リストや、想定される分類一覧とかを見たが、出てこない。引っ越しをしているので、その図書館には遠くて行けない。結局表紙画像の記憶から「小石 写真 物語」と3語を検索エンジンにかけて出てきたサイトを順番に見ていったところ、ようやく見つけることができた。ヤングアダルト向きの癒し系図書として記憶に残っていたのだが、こんなに素敵な授業になるとは驚きだった。さりげない本音がこの本のポイントだろう。
今まで受けた中で、もっとも難しいレファレンスといえる。その後、入手可能な著者の本をすべて購入。中学年・高学年ともに評判で、よく借りられている。
追記:国立国会図書館レファレンス協同データベース 事例A0060 として、転載しました。
http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142288
情報提供校 東京学芸大学附属小金井小学校
事例作成日 2011.2.19 実践日2008.11.15
事例作成者氏名 中山美由紀
記入者:中山(主担)
カウンタ
2513893 : 2010年9月14日より
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管理番号 | A0060 |
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校種 | 小学校 |
教科・領域等 | 図工美術工芸書道 |
単元 | 題材名:『ここにいるよ』 (身近な材料や場所の特徴から意味をつくり,物語を表す活動) |
対象学年 | 高学年 |
活用・支援の種類 | 資料情報提供、資料提供 |
図書館とのかかわり (レファレンスを含む) | 日常的な風景で、さりげなくて、かつ、ストーリ性のある写真集や絵本はないか。(小5) |
授業のねらい・協働に あたっての確認事項 | 普段から、校内の日常の風景から「顔」を見つけたり、自分の作品を校内のお気に入りの場所において撮影したりしている図工の活動を目にしているので、そのような活動の延長と考えればよいかということを確認した。 |
提示資料 | 神岡学氏の作品 (児童作品は 指導案に中に組込) |
『ここにいるよ』 神岡学 ダイヤモンド社 1999年 ISBN:978-4478950371 目と口が丸と棒で簡単に描かれているにもかかわらず、愛嬌のある顔にみえる小石が、石ころの間にいたり、草むらにいたり……。あちたこちらに場所を移して、写真に写つる風景と、さりげない一言が小石の気持ちや存在を際立たせている。写真集なのか写真絵本なのか、物語詩のようでもあり…。(中山) | |
『空になるとき 生まれかわった流木たちⅡ』 神岡学 ダイヤモンド社 1997年 ISBN:978-4-478-95027-2 木でできた「ひとたち」が様々な自然や生き物と出会う物語として、写真で構成された3巻のうちの第二巻。「流木のように静かでやさしく」自然を眺める眼差しは、ぜひ子どもたちに培いたい感性でもある。一枚の写真を眺め、作者の短いコメントから異空間に誘われる表現は、詞と絵画をいっぺんに味わえる世界である。(立川) | |
『ぱるるん ぼくは ヘリコプ太』 神岡学 講談社 2003年 ISBN:978-4063661040 主人公の小さな「ヘリコプ太」が旅して友達を見つける物語で、幼児にも楽しめる。しかし、自然の風景写真に主人公のシールを貼って物語を読み手がつくる構成は、児童の造形的な意味づくりに限りなく近い。また、様々なモノや自然と出会う場面には、「色や形」に注目したセリフが盛り込まれていて楽しい。(立川) | |
参考資料(含HP) | http://www.k-museum.jp/ |
参考資料リンク | http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142288 |
ブックリスト | 神岡学の本 2011.xls |
キーワード1 | 日常風景 |
キーワード2 | 物語 |
キーワード3 | 出会い |
授業計画・指導案等 | ここにいるよ指導案.pdf |
児童・生徒の作品 | http:// |
授業者 | 立川泰史 |
授業者コメント | ありふれた日常を見つめ直すという『ここにいるよ』の著者のまなざしは,そのまま子どもの学習活動として展開できる内容だと直感した。普段の図工の学習活動を見ている司書だからこそ選び出せる本だったのだと思う。内容を活動化するだけでなく、著者本人との「出会い」を構想・実現できたことが子どもの学習経験をさらに意味深くした。子どもたちは、小石でつくった主人公を様々な場所に置きながら神岡氏の手法から学んだ物語づくりを経験する。ありふれた場所の特徴を見いだして想像を広げることは、多様な見方や感じ方を表現に落とし込む作家の工夫を味わい直す体験になったようだ。また、こうした活動を神岡氏本人を交えて語り合うことを通して、表現文化とのアクチュアルな「出会い」が果たせた気がする。 参照:立川泰史「図画工作科における「文化的資源」の教材化に関する考察―生活世界の今をつくる「ひと・こと」との出会いを中心に」『教材学会』22,2011,p31‐39 |
司書・司書教諭コメント | 「先生、ここ(本棚)を写しにきました。」とカメラを持って、図工の時間の子どもたちが図書館内にもやってくる。聞けばお気に入りの場所に自分の作品をおいてカメラに収める課題だという。見ると、外の池にも、階段にも。顔にみえる風景を撮ってくるとかいう課題も聞いた。そんな立川先生の授業が、自分にとって、なにかなじみのあるような気にさせられていたのだが、この教材探しのレファレンスを受けた時に、あの本だ!と某公共図書館の棚に飾ってあった本の表紙の画像がはっきりと浮かび上がった。 しかし、その後が大変だった。書名も著者名も全く覚えていない。その公共図書館のホームページをみて、当時の購入リストや、想定される分類一覧とかを見たが、出てこない。引っ越しをしているので、その図書館には遠くて行けない。結局表紙画像の記憶から「小石 写真 物語」と3語を検索エンジンにかけて出てきたサイトを順番に見ていったところ、ようやく見つけることができた。ヤングアダルト向きの癒し系図書として記憶に残っていたのだが、こんなに素敵な授業になるとは驚きだった。さりげない本音がこの本のポイントだろう。 今まで受けた中で、もっとも難しいレファレンスといえる。その後、入手可能な著者の本をすべて購入。中学年・高学年ともに評判で、よく借りられている。 追記:国立国会図書館レファレンス協同データベース 事例A0060 として、転載しました。 http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142288 |
情報提供校 | 東京学芸大学附属小金井小学校 |
事例作成日 | 2011.2.19 実践日2008.11.15 |
事例作成者氏名 | 中山美由紀 |
記入者:中山(主担)