今月の学校図書館
こんなことをやっています!
東京学芸大学附属国際中等教育学校
2015-11-26 10:59 | by 渡辺(主担) |
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今年も残りわずかとなりました。2015年の最後は、東京学芸大学附属国際中等教育学校の総合メディアセンターのようすをお伝えします。11月は中3が沖縄へ、高2はカナダへフィールドワークに行き、休み時間の館内はどこか活気が失われていましたが、再び全学年がそろうや賑わいが復活!「メディアセンターで飾ってね!」とカナダからぬいぐるみを買ってきてくれた生徒もいました。
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佐藤さんは、Newsweek誌の「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれ、今年1月にはヨーロッパ最大のインテリア・デザイン見本市でも「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞されました。
常に400もの案件を抱えているという佐藤さん。多忙の合間をぬっておこなわれた授業のようすは放送をご覧いただくとして、ここでは収録後メディアセンターでおこなわれた、他学年の生徒たちと佐藤さんとの座談会のようすをご紹介します!
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生徒A「佐藤さんも帰国生だったそうですが、その経験は今の仕事に活きていますか?」
佐藤さん「僕は小学校までカナダで過ごしましたが、今の仕事にとても活きていると思います。海外のクライアントから連絡がきても、自然とやりとりができているし、埼玉県もイタリアのミランも同じ感覚で移動していますね(笑)、ここでどうして埼玉県をだしたのかな、ふふふ。 むしろ日本に帰国したとき、学校の「下駄箱」に驚いたことを覚えています。カナダでは校内は全部同じ靴だったけれど、日本では上履き、体育館履きと場所によってはきかえないとならない。文化の違いは新鮮でした。こうした小さなことに目がいき、アイデアを育てていくことは、今の仕事に活きていると思います」
生徒B「今回この学校を見て、デザイン的に直したいと思った部分はありますか?」
佐藤さん「いっぱいありましたね!でも、デザイナーというのは、何を見ても“こうしてみたい” ”ああしてみたい”と思う職業なんですよ」
生徒C「アイデアがでないということはないのですか?」
佐藤さん「ほとんどないです。常にクライアントの要望に応えるために“もっとこうしよう!”と考え続けています。デザイナーってセンスではないと思いますよ。センスがある優秀な人は怖くない。むしろ無我夢中で取り組んでいる人のほうが不気味で怖いです。」
生徒D「今回、中学生に授業をしてみてどうでしたか?」
佐藤さん「中学生の発想にふれてみて、プロになると経験が邪魔になることもあるんだな、と思いました。とにかく自分が素直でいろんなものに興味をもち、吸収し、感動したり笑ったりした瞬間を覚えておく。そのことを忘れないことって大切ですね」
佐藤さんは、生徒たちのどんな質問にも穏やかに答えてくださいました。高校3年生のある生徒は「授業を受けた中2が羨ましい。あと4歳若ければ・・・」と。
佐藤さんの去り際、「館内につくった、佐藤オオキさんの図書コーナーと写真をとらせてください!」という司書の厚かましいお願いにも、キメキメポーズでこたえてくださいました。どうもありがとうございました。
さて、中2の生徒たちがどのような作品をつくったのか、放送が今から楽しみです。
さらに、今月はメディアセンターでは珍しい授業がおこなわれました。
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11月4日、高校1年生の「日本文化探訪」の時間に、生け花の小原流研究所の相談役をなさっている鈴木曄(あきら)さんの、生け花についての授業がメディアセンターでおこなわれました。
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生徒の目の前で次々とお花を活けてくださいましたが、松とバラという組み合わせには、生徒も教員もびっくり! また、「紅葉がりに行けない人のために、水に紅葉を浮かべるといいですよ。たくさん浮かべすぎると風流じゃないけれど」と真っ赤な紅葉を数枚浮かせると「おおっ!」という感嘆の声があがりました。
さらにご自宅からお持ちになったビワの枝と、学校の校庭で枯れていたアジサイを組み合わせ、「西洋人は枯れた花には美を感じません。でも日本人はこうした散りゆく花にも美を感じる感性がありますね」と。
この日、予定では5作品でしたが、最終的には9つもの作品を鈴木先生は活けてくださいました。
その一部をご紹介します。
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授業後は、鈴木先生が活けてくださった作品が館内に展示され、この授業を受けていない学年の生徒たちも「俺は、これが好きだな」「私はこっち!」など、休み時間に生徒たちがお花の話をする貴重な機会となりました。
今年も館内が多目的な授業で活用された一年でした!
(東京学芸大学附属国際中等教育学校:渡辺有理子)