今月の学校図書館

こんなことをやっています!

東京都立小川高校図書館

2017-03-12 06:24 | by 村上 |

 今月は、このデータベース事業の外部協力者としてお世話になっている、都立小川高校の千田つばささんに、勤務校の図書館をご紹介いただきました。


生徒と行う図書館作り
 
<span style="font-family: 'MS ゴシック',Osaka-等幅,sans-serif;">p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}p.p2 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; text-indent: 10.5px; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}p.p3 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000; min-height: 13.0px}span.s1 {font-kerning: none}</span>

 概要

 東京都立小川高等学校は町田市にある、全校24学級の全日制普通科高校です。図書館の蔵書は約23,000冊です。授業での利用も少しずつ増え、生徒の図書委員会の活動も活発です。夏休みには「東京・学校図書館スタンプラリー」に参加して、図書館の公開もしています。

小川高校の図書館の運営は学校司書1名と司書教諭を含めた教務部の教員で行っています。都立高校には1950年代ごろより学校司書が配置され始め、2003年度までは全校に配置されていました。現在は約半数の学校に正規職員の学校司書がいますが、2003年以降新規採用はなく、約半数の学校が管理業務委託となっています。


2 図書館大改造

図書館作りには生徒の意見を反映するようにしています。2015年度の秋の読書週間の企画として、「図書館大改造」を行いました。図書委員会の役員会で読書週間の企画を話し合う中で、生徒から図書館内の改善点が多くあがりました。これを生かした企画を考えました。

まず、図書委員会の役員で改善点をあげるとともに、全校生徒にアンケートを取り、図書館のイメージや展示の希望を聞きました。そして入りやすく、使いやすいように話し合ってレイアウト案を考えました。書架などの移動も図書委員会役員で行いました。

<span style="font-family: 'MS ゴシック',Osaka-等幅,sans-serif;">p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}span.s1 {font-kerning: none}</span>

変更点1 図書委員会の展示コーナー
<span style="font-family: 'MS ゴシック',Osaka-等幅,sans-serif;">p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}span.s1 {font-kerning: none}</span>




 図書館の入口を入ってすぐのところに図書委員会の展示スペースを作りました。テーマを決めて展示を行ったり、おすすめ本のポスターを作成して生徒昇降口に貼り、そこで紹介されている本の展示をしたりしています。現在は、ヒントを見て本を当てるクイズを行っています。












変更点2 文庫コーナー 



 閲覧席の近くにあった文庫の書架を窓際に移動し、近くにソファーを置いてゆったりと本が選べるコーナーにしました。本に囲まれたソファーが落ち着くのか、生徒に人気のコーナーです。

















<span style="font-family: 'MS ゴシック',Osaka-等幅,sans-serif;">p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}span.s1 {font-kerning: none}</span>

変更点3 バリエーションのある座席 

 

 図書館奥の落ち着いた場所に座席が欲しいという意見から、図書館の入口から遠い書架の間に、キャレルデスクを二台移動しました。落ち着いて読書や勉強ができると、利用の多い座席になりました。他にも、窓からグラウンドが見える席、書架の合間のスツールを増やしました。












<span style="font-family: 'MS ゴシック',Osaka-等幅,sans-serif;">p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}span.s1 {font-kerning: none}</span>






 その他、図書館入口からの通路を広くとるようにして、「映画・ドラマ・アニメの原作本」の展示コーナーを作りました。生徒はそれぞれの好みの場所があるようで、どのコーナーもよく使われています。 


<span style="font-family: 'MS ゴシック',Osaka-等幅,sans-serif;">p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}p.p2 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000; min-height: 13.0px}span.s1 {font-kerning: none}</span>
p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-align: justify; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}p.p2 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; text-indent: 10.5px; font: 10.5px Times; -webkit-text-stroke: #000000}span.s1 {font-kerning: none}


3 生徒が参加する展示


 生徒に参加してもらう生徒の展示も行っています。2月22日のネコの日に合わせ、2月は「あなたはイヌ派?ネコ派?」として、イヌとネコの本を展示しました。写真集や絵本、小説とノンフィクションと幅広く集めた本と一緒に、展示タイトルを書いたボードとシールを置き、イヌかネコに投票してもらうようにしました。興味を持って参加してくれた他、司書が生徒と話すきっかけにもなりました。










   生徒の作品も展示しています。マルチメディアデイジーで百人一首を作成するプロジェクトに都立高校の生徒が関わり、本校からも美術部、漫画研究文芸部の生徒が参加しました。

(マルチメディアデイジーについては事例A0018をご覧ください。)都立高校の生徒は、百人一首のそれぞれの歌の情景を表現した絵を描いています。マルチメディアデイジーの百人一首が完成したことに関連し、「読書のいろいろ」として展示をしました。百人一首をパソコンで再生し、蔵書にある「てんじつきさわるえほん」とリーディングトラッカー(詳しくは「まずはリーディングトラッカーを置こう!」をご覧ください)を並べています。自分たちの作品があるので生徒にも、先生方にも関心を持ってもらっています。なお、完成したマルチメディアデイジー図書は伊藤忠記念財団より平成29年5月に全国の特別支援学校や公共図書館などに提供されます。

 これからも生徒に図書館作りに関わってもらい、生徒の目線から使いやすくて役に立つ図書館にしていきたいです。同時に、生徒が図書館作りに関わることで、図書館に親しみを持ったり、自分たちで場を作る楽しさを感じてもらえたりするのではないかと思っています。 


(文責 都立小川高校司書 千田つばさ

編集部より:千田つばささんには、前任校での活動を2013年に紹介していただいています。昨年異動になり、前任校は管理業務委託に変わったそうです。委託となり派遣された方々の研修や、校内での立ち位置、そして、このような委員会活動や授業への支援はできているのか、危惧されます。

次の記事 前の記事