今月の学校図書館

こんなことをやっています!

東京都にしみたか学園三鷹市立井口小学校

2018-03-28 10:31 | by 金澤(主担) |

 今月の学校図書館は、にしみたか学園三鷹市立井口小学校です。
 三鷹市は、1995年から司書の配置が始まり、2002年に全校配置が完了しました。週6日(土曜日も開館しています)一日の実働5時間の勤務体制です。小中学校に学校司書がいることが当たり前になっている三鷹市の日頃の学校図書館の様子を紹介してもらいます。

概要
 井口小学校は、中央線武蔵境駅から南へ徒歩10分ほどのところにある学校です。児童数は682名、学級数は20学級で(201831日現在)三鷹市でも中規模の学校といえるでしょう。学校図書館は4階の西の端にあって、天気のいい日には窓から富士山が望めます。絨毯じきの美しい空間で、読書と学習を支援しています。

 

読書支援

授業は各クラスに週1時間の図書館の割り当てがあります。司書は毎回、時季にあった本の読み聞かせや、授業に関わる本の紹介、語り、などを通して子どもたちの本への興味を誘います。

 時には、本の紹介をし合うという活動も行います。4年生は授業参観で「生きものとの心の交流」がテーマの本を紹介してもらいました。5年生はノンフィクションの本を読んで、POPにしました。これは、司書教諭との協働で、始めに司書がブックトークで本の紹介を行い、その後司書教諭の指導でPOP作りを行いました。できたPOPは図書館の廊下に掲示して他のクラスの方にも見ていただきました。3月は昔話を紹介しあっています。6年生はビブリオバトルに挑戦しました。他学年の子どもたちにも、3月に今年いちばん面白かった本を紹介してもらうつもりです。

 


調べ学習支援と連携 

図書の時間は、読書だけではなく、各教科の時間に使うこともできます。すぐ下の3階にパソコン室があるので、4年生の「将来なりたい、あこがれの人について調べる」授業では、3階と4階に分かれてネットと本の両方を利用して調べました。また、5年生は社会で自然災害について調べていますが、井口小学校の資料だけでは不足するので、三鷹図書館の団体貸出や、三鷹市内の小中学校との相互貸借を利用して資料を集めました。毎週水曜日に配送があり、資料の貸出と返却が行われています。

 


にしみたかの連携
 三鷹市の小中学校は、学園を組んで連携をしています。井口小学校は、第二中学校、第二小学校とにしみたか学園を形成していて協力しあっています。図書館では、毎年、秋に二中の図書委員さんによる、土曜日のおはなし会が開かれ、3学期には二中の図書委員さん作成の、おすすめの本のPOPが飾られます。子どもたちは、中学生の作品を感心して眺めています。



わたげの会 

毎年6月と3月の2回、三鷹市で活動しているおはなしの会、「わたげの会」の方々が、全クラスにおはなしを届けにきてくれます。3月は、卒業前ということもあり、6年生には、出発を応援するお話「青いとり」という話が語られます。その中で、青い折り紙が、船になったり鳥になったりするのですが、この青い鳥の折り紙をなんと、6年生全員分用意してきてくださるのです。子どもたちは、照れてもらわないかといえば、そうでもなくて、みな嬉しそうにもらって帰ります。子どもたちはみな、おはなしが大好きです。



朝読書とよみきかせ

 毎週火曜・水曜は朝読書の時間があり、教室で本を読みます。各クラスには、保護者の方が三鷹図書館より借りてきてくださった学級文庫が置いてあり、自由に読むことができます。また、週に一度程度、保護者の方がよみきかせに来てくださっています。絵本だけではなく、物語を少しづつ読み進めるというような活動があったり、学期に一回程度、先生も加わっての朝劇場のようなお楽しみがあったりするようです。図書館には、今までの記録が置いてあるので、活動の様子を見ることもできます。

 

図書委員の活動

 図書委員も、毎日の当番のほか、いろいろな形で読書支援を行っています。POPによる本の紹介や、朝の集会での発表、3学期は3月10日の「東京都平和の日」の前後に朝読書の時間を利用して、平和の本を紹介しています。

 

このように、多くの方の力で学校図書館は活動しています。

                  井口小学校 司書教諭 壁谷友梨
                     学校図書館司書 村田直美

         (編集担当 東京学芸大学附属世田谷小学校 司書 金澤磨樹子)











次の記事 前の記事