今月の学校図書館
こんなことをやっています!
千葉県袖ケ浦市立昭和中学校
2012-09-01 10:11 | by 村上 |
♪今月の学校図書館♪
今月は、袖ケ浦市立昭和中学校の学校図書館を紹介します。
12月22日(土)、東京学芸大学にて開催予定の報告会には、
昭和中学校の“チーム学校図書館”の皆さんに実践報告をお願いしています!

その1 博学連携授業をコーディネートする学校図書館
昭和中学校の敷地内には「鼻欠(はなかけ)遺跡」(古墳時代の住居跡など)があります。校庭をすぎて100メートルほど歩くと、円墳を見ることもできます。また、出土された土器や鉄器は袖ケ浦市郷土博物館に展示・保存されています。
そこで1年生社会の授業で、郷土博物館の学芸員さんを招いての鼻欠遺跡を学ぶ授業を行ないました。生徒たちは実際に円墳を見て、出土された土器を触ることで、考古学への興味を深めています。歴史や博物館への関心を深めて、将来考古学者になる生徒が出てくることを願っています。
学校図書館では、博物館との連携相談、関連本や資料の展示、授業準備、授業支援などを行って、授業のサポートをしています。


円墳前にて説明を聞く 土師器、須恵器を触ってみる
その2 調べてまとめて発表会まで 学校図書館がすべてサポート
1年、2年の総合の授業では、5月~11月の期間に調べ学習ガイダンスを経て、テーマを決定し、レポート作成と発表会を行う予定です。学校図書館では担任の先生と読書指導員が、調べ学習のためのガイダンスを行いました。 個人のテーマに沿った本が公共図書館より、一人につき4~5冊ずつ輪ゴムをつけられて送られてきました。送られてきた本を手に取った生徒たちは、「自分のために用意された本」だと嬉しそうでした。
夏休みに入ると本格的作業の開始です。夏休み中の学校図書館開館日は、レポートの相談や資料探しの生徒もたくさんやってきました。市が主催している「調べ学習相談会」にも積極的に参加しました。出来上がったレポートをもとに9月の体育祭終了後からは一人3分の持ち時間で、発表会を行います。


公共図書館から届いた本 調べ学習をする生徒たち
その3 図書委員大活躍!!
毎日の当番活動はもちろんのこと、館内整備や展示物作成、朝の読書タイムのリーダーとして活動しています。朝の読書タイムでは、図書委員が前に座って皆に着席を呼びかけたり、本を読み終えた生徒や忘れた生徒に、学級貸出用として図書委員が選書した本を貸出したりしています。
ファイルボックスをつくる図書委員 朝の読書の タイムリーダーをはたす図書委員


その4 公共図書館との連携
中央図書館児童書コーナーに「昭和中図書委員会おすすめ本紹介」の展示を行っています。幼児、小学生向きと、10代へすすめる本と、2種類のコーナーを季節ごとに作成しています。展示が終わったものは校内に展示して、紹介しています。


(紹介文執筆は袖ケ浦市立昭和中学校司書 和田幸子さんにお願いしました。)
袖ケ浦市は、学校司書が配置されて14年。そもそものきっかけは、合併により袖ケ浦市が誕生した折りに、読書教育を市の柱にしたこと。学校現場から、それならぜひ学校図書館に司書を!と声が上がったと伺っています。いまや学校図書館の活用は、袖ケ浦市立小中学校においては当たり前のこと。昭和中学校では、様々な教科で図書館が活用されています。子どもたちの教育にどのように学校図書館を活用していくかを考えるのが複数の教員と司書からなる「チーム学校図書館」!
12月22日の報告会では、昭和中学校校長 武藤光夫先生をはじめ、司書教諭・教務主任・学校司書の皆さんをお招きし、チーム学校図書館として、どのように活動をされているのかをじっくり伺う予定です。ぜひ多くの方々の参加をお待ちしています。
(文責・東京学芸大学附属世田谷中学校 村上恭子)