読書・情報リテラシー
伝記を読んで、リーフレットにまとめる (小6)
2012-04-14 17:09 | by 中山(主担) |
小6 国語 伝記を読もう
国語の教科書に「伝記を読もう」という単元が3学期にあります。
冬休み前から、興味ある人物の伝記を探して、読んでおきましょう
3学期jに紹介してもらうからと予告しました。
できれば、同じ人の別の伝記と読み比べできたらなおいいとも伝えました。
3学期になって、「LibraryNAVI 」(ライブラリ・ナビ)というリーフレットの型を紹介しました。
折りたたんだ時にジグザグにみえる5つの見出しがポイントです。
どんな5つのテーマでその人を紹介するか、マッピングを使って考えてみました。
「LibraryNAVI 」とは、1辺が斜めの用紙を蛇腹に折った、リーフレットです。http://librarynavi.seesaa.net/
「伝記 LibraryNAVI 」の書き方
1.表紙
①取り上げた人物名
②サブタイトル その人の特徴や人生がわかるようにつけよう
③メインとなった伝記の書名、著者名、出版社を書く
④「LibraryNAVI 」と書く
⑤所属学校名学年学級
2.5つの見出しと内容
①5つの見出しを考えましょう。
たとえ同じ人物を取り上げても、それぞれ違った5つの見出しになるはず
そこが勝負!そこに個性が出てきます。
②それぞれ面積が違うので、内容、順番を考えましょう。
③図や表、イラストなどを効果的に入れましょう。
3.裏表紙
①あとがき、編集後記
伝記を読んだりして思ったこと、まとめてみて思ったこと、 自分の意見や考えも書きましょう。
②参考文献
2冊目以降の本の書誌事項やwebサイトのURLとアクセス日
③制作年月日
④制作者名とマーク
2013年2月6日 児童への配布資料 伝記ナビ型紙20130206.pdf
子どもの作品を見てから、見出しの中の小見出しも重要と気がつきました。
【情報リテラシー】
①伝記を最低1冊はしっかり読んで、その人の生き方や人生に触れる。
(何人かは2冊以上の読み比べもしてくれました。)
②情報源として、本の書誌事項をおさえる。
③5つの見出しは、読みとったことをマッピングして考える。
④サブタイトルをつけることで、要約の訓練。
⑤発表をする、他の人の発表を聞く、作品を見ることで、コミュニケーションを図る!
―と、ここまではできました―
⑥自己の作成過程、作品、発表を振り返る。
⑦あらたな営みに つなげる。
―きっと、そうしてくれることでしょう―
【コラボレーション】
図書館の提案で行った活動ですが、担任の先生の理解と協力と、やはり「指導」が最重要ポイントでした。
図書館の活動は常にそうなのですが、子どもたちは図書館の思いや願いもさることながら、
担任の先生がどこまでを要求しているか、担任の思いも敏感に感じ取って、作業を進め仕上げていくのを感じています。
卒業直前、時間のない中で、丁寧な仕上がりに感動でした。
【担任より】
中山先生に薦めていただいて始めた伝記の「 LibraryNAVI 」。
これまでの歴史の学習に関連付ける子。
自分自身の生き方や信条を見つめ直す子。
将来の夢に思いをはせる子。
伝記を通してこれまでの学習や自分自身について考えることができました。
卒業式目前の時期にぴったりの素晴らしい活動を紹介していただきました。
また、メディアリテラシーの観点からも価値のある活動です。
「LibraryNAVI 」の作成にあたって、なるべく複数の資料を参照するように話しました。
同じ人物をあつかっていても、書き手が違えば書きぶりも変わってくるということを実感できた子もいたようです。
三浦尚介
(東京学芸大学附属小金井小学校司書 中山美由紀)
なお、この実践は「みんなでつくる教育ウェブ事典EDUPEDIA」 にも、アップしていただきました。2012年12月15日
『鍛えよう!読むチカラ 学校図書館で育てる25の方法』 (桑田てるみ監修 「読むチカラ」プロジェクト編著 明治書院 2012年) p.86-87 にも掲載しています。