今月の学校図書館
こんなことをやっています!
東京学芸大学附属世田谷中学校
2011-10-31 13:55 | by 村上 |
今月の学校図書館
今月は、10月末に行われた“芸術発表会”の様子を
学校図書館の活動をからめて紹介します。
☆美術・・・ステンドグラス


(テーマは深海)
夏休み中に全員が原画を描いて提出。その後クラスでつくる作品をみんなで決めて、制作に入ります。原画担当者は制作主任となって、全体の進行を見ながら作業を進めていくわけですが、細かい作業の連続だけに時間もかかります。
芸術発表会当日の朝まで必死の作業だったクラスもあったり。できあがった作品は、どのクラスも見応えがありました。ステンドグラス作品が始まった年の卒業生が芸術発表会にやってきて、作品のレベルが上がっていることに驚いていました。よりよい作品を生み出したいという思いが、受け継がれているからですね。
↓3年生の最優秀作品に選ばれたクラスの作品がこれです。(テーマは魔法)

☆家庭科・・・幼児に役立つものをつくろう
データベース事例にもとりあげた授業ですが、芸術発表会には、全員の作品が飾られます。どの作品も工夫のあとが見られました。たとえば、写真の作品のタイトルは「収穫祭」。作った生徒に話を聞いたら、「本を見てたらフェルトの野菜が載っていたのでこれを作りたいなと思った。ちいさい子が畑でどんなふうに野菜が育っているかわかるといいなと思ってこれを作ってみた」とのこと。大作なので、実はとってもたいへんだっだけれど、できあがった時は達成感があったそうです。
この他にも創意工夫が感じられる作品がたくさんあって、アイデアを考える段階で行った図書館での授業の成果を感じることができました。
☆国語科・・・近代文学新聞


1学期の終わりに図書館で、「近代文学を読もう」という授業をしました。今年は明治に出版された作品に限定。近代文学作品・作家・作品に関する本を用意し、また初の試みとして、司書による夏目漱石のブックトークもさせてもらいました。
夏休み中に読んだ明治の文豪作品をもとに、10月に入り国語の授業のなかで取り組んだのが近代文学新聞です。ふだんははやみねかおるやあさのあつこ、東野圭吾、伊坂幸太郎といった今旬の書き手の小説がよく借りられていますが、この夏は夏目漱石・芥川竜之介・森鴎外の作品がずいぶん借りられていきました。
新聞の出来を先生に伺ったところ、文豪たちが活躍した明治時代がどんな時代だったかに着目してよく調べられていたとのことでした。
図書館展示
★あなたが選ぶPOP大賞


夏休みに読んだ科学の本または宮沢賢治作品のどちらかで、POPを描くというのが1年生国語の課題となっていました。休み明けに提出してもらった作品の中からクラスの優秀作品を選んでもらい、さらに全クラスの優秀作品を本と共に図書館の展示コーナーに並べて、全校生徒および教職員の皆さんに自由に好きなPOPを選んで投票してもらいました。
クラスで選ばれただけあって、なかなかの力作ぞろい。おまけに人の好味は千差万別。票はばらけがちではありましたが、上位9名を発表し、もっとも支持が多かったPOPを描いた生徒にはヨンダパンダ特製マグカップを図書館より贈呈、国語科からは表彰状が渡されました。芸発期間中には図書館の入り口に優秀作品9枚を掲示しました。写真右が、最優秀賞に選ばれた作品です。
★パズルで遊ぼう

1人ひとつのパズルを作ったのですが。悪戦苦闘しながら作った図書委員もいれば、細かい作業が得意であっというまにきれいに作ってしまう図書委員も。期間中は、けっこう遊んでいる小学生の姿を見かけました。芸発後は、パズルコーナーを作って在校生にも遊んでもらっています。
東京学芸大学附属世田谷中学校