読書・情報リテラシー
附属特別支援学校での授業支援
2016-04-13 16:44 | by 渡辺(主担) |
●2011年6月、小学部の授業「おはなしであそぼう」で、教員の指導案の元に大型絵本『ぞうくんのさんぽ』を司書が読み聞かせ、パネルシアターのあと、児童がそれぞれの動物になって、おはなしの世界で遊びながら、せりふや動作をおこない、司書も一緒に体験しました。その後、『ぞうくん』のシリーズがよく借りられ、子どもたちの心に残った本となりました。
同年の小学部のクリスマス会で、司書が絵本の読み聞かせ、わらべ歌、手遊びをして参加しました。月に2日ほどしか顔を見せない司書が小学部の児童に認知され始め、休み時間、昼休みに、司書がいると、児童が小学部の近くの第二学習室のミニ図書館に顔を見せにきて、絵本を読み聞かせる時間が増えてきました。
●2012年9月、中学部の授業で、大型絵本『はじめてのおつかい』を読み聞かせ、その後、お金について、お店の学習をした生徒たちは、その後、実際に買い物に出かけました。中学部の生徒との最初の関わりでした。顔を合わせる機会が増えて行きます。
●2013年9月、中学部1、2年の総合学習「東京探検-水の博物館」に向けて、ほかの附属学校図書館から図書資料の貸出を受けて、中学部に特設の調べ学習用図書コーナーを作り、ブックトーク「水のぼうけん」を行いました。水道の水がどこから来るのか、どこへ行くのか、『しずくのぼうけん』、『水は、』などの本を使い、ダム、上水道、下水道の説明をしました。本やインターネットを使っての調べ学習のあと、「水の博物館」へ体験学習に行った生徒たちは、10月末に一人ひとりのまとめを保護者の前で研究発表をしました。なかなか声を出せない生徒が、一所懸命に発表をする姿は印象に残りました。本を使って調べた生徒の存在もありました。中学部の総合学習「東京探検」への支援は、この後、毎年行うようになりました。
●2014年10月は「すいぞくかんにいくよ」のテーマのブックトークで紹介した『すいぞくかんのみんなの1日』『ほんとの大きさ水族館』などを読んで、「さかな」について調べ、水族館に出かけました。ブックトークのときに、メガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)に「お父さんみたい」という声があがり、気に入った男子生徒が実物大の絵を描いて、研究発表したのですが、本で出合い、実際に水族館で出合って、印象が強かったのでしょう。このときのブックトークで、目次や索引について、図鑑の使い方、書名を書きとめることなどを、初めて説明をしました。難しいことと思いましたが、先生方から理解の声があがりました。教室でのご指導の中で、ふれていただけるとありがたいと思いました。
●2015年10月は「スカイツリーと東武博物館」に行く事前学習では、担当の先生と事前に何度かの打ち合わせができました。特設の調べ学習用図書コーナーには、ほかの附属学校から借りた図書資料が必ず並び、生徒たちが手に取って読む姿が見られます。
●2013年11月、高等部の生徒希望図書の購入を行い、配架をしたときに、高等部の生徒が集まり、本を待っていたという喜びをひしひしと感じました。その時、高等部の図書委員会の「図書委員のおススメ本の展示」などの活動の一端を知りました。
●同年12月、初めての図書通信「ぶっくらんど」NO.1の発行ができました。(2015年12月現在でNO.10まで発行)
●2014年1月、中学部の劇「ピーターパン」発表のために、ほかの附属学校図書館から図書資料の貸出を受けて、まず本をみんなで読んでから劇つくりをしました。毎年2月に幼稚部から高等部までの学習発表会に、初めて学校図書館が一緒に取り組むことができました。
(東京学芸大学附属特別支援学校:司書 田沼恵美子)